兵庫医療大学 薬学部
生体防御学研究室
Laboratory of Immunobiology, School of Pharmacy, Hyogo University of Health Sciences


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ヒアルロン酸による細胞の増殖・運動制御機構


 ヒアルロン酸はN-アセチルグルコサミンとグルクロン酸の繰り返し構造から成るムコ多糖です。生体内に存在するヒアルロン酸は非常に大きな分子量をもち、細胞外マトリクスの主要な構成成分として広く存在しています。しかしながら、様々な刺激によって巨大な分子量のヒアルロン酸が分解されて低分子化することがあります。これら低分子ヒアルロン酸は炎症を惹起し、創傷治癒などに関与すると考えられています。そこで私たちは、ケラチノサイトを用いて表皮の創傷治癒過程におけるヒアルロン酸の細胞増殖・運動に及ぼす影響について解析を行っています(図)

     
         図. 表皮創傷治癒過程におけるヒアルロン酸シグナルによる、細胞増殖と細胞遊走


 また、ヒアルロン酸は悪性中皮腫患者の血中や胸水中にも大量に検出されることから、悪性中皮腫のバイオマーカーとしても知られています。そこで、悪性中皮腫におけるヒアルロン酸とヒアルロン酸受容体の増殖や浸潤・転移さらには薬剤耐性獲得に果たす役割について解析を行っています。さらに、悪性中皮腫の増殖や浸潤・転移、薬剤耐性獲得にとって重要なシグナルを標的とした医薬品の開発を目指しています。